しばらくの専業主婦宣言をし2か月。
恥ずかしい話だがこれまで夫のスーツには触ったことがない。スーツどころか衣類に触れなかったのだ。

娘の部屋が空いたタイミングで、夫のスーツなどをクローゼットに。

息子を応援して母が贈ってくれたもの。そして父の形見のスーツ。

刺繡ネームを見ていると、ご先祖様の導きを感じた。

ブラシをかけながら、くたびれているスーツを手に長年頑張ってきた夫へのお詫びと感謝。
そして、私が労われなかった分、ずっと母や父が守っていてくれたんだなぁと目頭が熱くなった。

「今はこんな柄が流行っているから贈ったわ」そう言っていた母を傍に感じネクタイたちが愛おしい。
「新調したスーツを送ってカッターナイフで開封して、スーツがだめになってがっかりしたこともあった」と母、笑えないエピソードもあったね。

今年昭和100年!!

昭和30年ころまで洗濯は洗濯板、着物は洗張りなど、、今は2月の寒波。どれほどの重労働かを思う。

生き抜いてきたご先祖様があるから私がいる。その思いを強くした一冊に出会った。

図書館に今年昭和100年でブースが設けられ目を引いた。ブースを見ながら「昭和100年」がとても感慨深かった。私を通してご先祖様が感じているようであった。

そこに「昭和の家事:母たちの暮らし」があり借りて読んだ。
著者は、昭和のくらし博物館(東京都大田区)館長の小泉和子さん。館長のお母様が日常行っていた昭和の家事を記録した映画「記録映画昭和の家事」の内容にそったものとなっている。

かつて家庭で行われていた家事について映画のカットをふんだんに使って、ひとつひとつ丁寧に解説した本となっている。

日課から年中行事まで様々家事を身に着けて、切り盛りされた先人の母たちのご苦労と立派な生きざまを知り感服した。
その後、導かれるように、著者小泉和子さんが館長を務める「昭和のくらし博物館」へ足を運んだ。http://showanokurashi.com
↑↑↑
「昭和のくらし博物館」サイトをチェック!
博物館の記事はまた別に記したい。

母の3回忌から2年。

亡くなる前日まで在宅看護サービスなどを受け、皆さんに孫の自慢話をするのが楽しみだった母。
いつも私を労ってくれたもの。おかげさまで。

ようやく少しづつ夫を労われるようになったこと。

太陽の光が地球上にくまなく注ぐように、この崇高な存在は私たちの中に宿っている。
自分自身の認識への道を歩む。
こんな自分を赦し愛すること。
ハイヤーセルフさん、潜在意識さんありがとうございます

近日にスーツのほつれを繕うことにしよう。
これまでできなかったこと、丁寧な暮らしをする喜びをかみしめる。

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teruko

マザーテレサの書物に出会い看護師を志し30年勤務。8歳年上のエキセントリックな夫と老犬1匹の穏やかな暮らし。3人の子どもたちが通うシュタイナー学校を通して人智学に触れる。コロナ渦を機に単身三島暮らしを決意。2年9か月の富士山に抱かれた三島暮らし。自然の恵みとかけがえない気付きを得た、そのプロセスと日々の暮らしを綴っていく。   

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